○岡崎市環境基本条例

平成17年12月21日

条例第139号

目次

前文

第1章 総則(第1条~第8条)

第2章 施策の方針等(第9条~第12条)

第3章 参画と協働のための施策(第13条~第16条)

第4章 施策の推進(第17条~第22条)

第5章 岡崎市環境審議会(第23条~第28条)

附則

私たちのまちは、愛知県のほぼ中央、美しい山並みの広がる三河高原と肥沃な岡崎平野が接する位置にあり、緑多き森林とこれから流れ出る矢作川、乙川、男川などの清流のある豊かな自然環境に恵まれている。また、古くから交通の要衝、東海道屈指の宿場町として発達し、中心地を流れる乙川と徳川家康公生誕の岡崎城を望む風景に代表されるように、悠久の歴史と伝統を今に伝えるとともに、産業、文化、学術など多様な機能を備えた西三河の拠点的都市として発展を続けている。

しかしながら、こうした都市の発展を支えてきた社会経済活動は、私たちの生活に利便性や物質的な豊かさをもたらす一方で、身近な環境への影響はいうまでもなく、地球温暖化など地球的規模の問題へと拡大し、人類を含む全ての生物の存続基盤に深刻な影響を及ぼし始めている。

もとより、私たちは誰もが、環境への負荷が少なく、持続的な発展が可能な社会の下で健康で安全、安心かつ文化的な生活を営む権利を有しているだけでなく、こうした環境を守り、育み、さらに将来の世代へ引き継いでいく責務を担っている。

このような認識の下、今こそ私たちは、積極的にこれらの役割を自覚し、協働して、かけがえのない地域の自然環境と地域の特性を生かした社会経済活動との調和を図りながら、これまで以上に環境への負荷の少ないライフスタイルを推進し、良好な環境の保全及び創造を実現するため、ここに、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、環境の保全及び創造について、基本理念を定め、並びに市民、事業者及び市の責務を明らかにするとともに、環境の保全及び創造に関する施策及び活動の基本となる事項を定めることにより、これらを総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の健康で安全、安心かつ文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2) 公害等 事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下、悪臭その他の環境の保全上の支障によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。

(3) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに、市民の健康で安全、安心かつ文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全及び創造は、市民が健康で安全、安心かつ文化的な生活を営むことのできる自然と調和の取れた恵み豊かな環境を確保し、及び向上させ、並びに将来の世代へ継承していくことを目的として行われなければならない。

2 環境の保全及び創造は、人の生活が大気、水、土壌その他の環境の構成要素の恩恵の上に成り立っていることに鑑み、その適正な保全を図り、もって環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な社会が構築されることを目的として行われなければならない。

3 環境の保全及び創造は、市民、事業者及び市がその役割を分担し、相互の協力の下に行われなければならない。

4 地球環境保全は、人類共通の課題であるとともに、市民の健康で安全、安心かつ文化的な生活を将来にわたって確保する上で極めて重要であることから、積極的に推進されなければならない。

(市民の責務)

第4条 市民は、基本理念にのっとり、住みよい生活環境を築くため、日常生活において自らの行動が良好な環境を損なうことがないように互いに配慮しなければならない。

2 市民は、製品等が廃棄物等となることを抑制するとともに、循環資源となったものについて適正に循環的な利用が行われることを推進し、環境への負荷の低減に努めなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、市民は、環境の保全及び創造に関する活動(以下「環境活動」という。)に自ら積極的に取り組むように努めなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、良好な環境を損なうことがないように、自らの責任と負担において、これに伴って生ずる公害等を防止し、又は自然環境を適正に保全するために必要な措置を講じなければならない。

2 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、原材料、製品等が廃棄物等となることを抑制するとともに、原材料、製品等が循環資源となった場合には、これらについて自ら適正に循環的な利用を行い、又はこれらについて適正に循環的な利用が行われるようにするために必要な措置を講じなければならない。

3 事業者は、環境の保全上の支障を防止するため、前項の措置を講じても発生する廃棄物等については、自らの責任において適正な処分を行い、又は適正な処分が困難とならないようにするために必要な措置を講じなければならない。

4 前3項に定めるもののほか、事業者は、その事業活動において、環境活動に自ら積極的に取り組むように努めなければならない。

(市の責務)

第6条 市は、基本理念にのっとり、環境の保全及び創造に関する総合的な施策(以下「環境施策」という。)を策定し、及び実施しなければならない。

2 市は、自ら事業活動を実施するに当たっては、環境活動に積極的に取り組むように努めなければならない。

3 市は、広域的な取組を必要とする環境施策及び環境活動を実施するに当たっては、国及び他の地方公共団体と相互に連携して行うように努めなければならない。

(各主体の協働)

第7条 市民、事業者及び市は、それぞれの責務を果たすとともに、互いの立場を尊重し、公平かつ対等な立場で協働して環境施策及び環境活動を推進しなければならない。

(滞在者の責務)

第8条 市内に滞在する者(市内を通過する者を含む。以下同じ。)は、その滞在に伴う活動が良好な環境を損なうことがないように配慮しなければならない。

2 市内に滞在する者は、良好な環境の保全及び創造の推進のため、積極的に環境施策及び環境活動に協力しなければならない。

第2章 施策の方針等

(施策の策定等に係る基本方針)

第9条 市は、環境施策の策定及び実施に当たっては、次に掲げる事項が達成されるように努めるものとする。

(1) 人の健康が保護され、及び生活環境が保全されるように公害等を防止し、大気、水、土壌等が良好な状態に保持されること。

(2) 生き物の生息又は生育に配慮し、健全な生態系の確保を図るため、水資源及び森林資源の保全をするとともに、森林、樹林地、水辺地、河川、農地等を適正に維持管理し、人と自然との豊かなふれあいが確保されること。

(3) 潤いと安らぎのある環境を目指し、緑化の推進、水辺地の整備、良好な景観の確保、安全で安心できる住環境の向上、歴史的文化遺産の保全等が図られること。

(4) 廃棄物の発生抑制、減量化、資源化及び適正な処理、資源の循環的な利用並びに環境への負荷の少ないエネルギーの有効利用が推進されること。

(環境基本計画)

第10条 市長は、環境施策及び環境活動を総合的かつ計画的に推進するため、環境の保全及び創造に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を策定しなければならない。

2 環境基本計画は、環境の保全及び創造についての目標、環境施策及び環境活動の方向その他必要な事項について定めなければならない。

3 市長は、環境基本計画を策定するに当たっては、市民及び事業者(以下「市民等」という。)の意見を聴取し、これを環境基本計画に反映することができるように必要な措置を講ずるとともに、第23条に規定する岡崎市環境審議会の意見を聴かなければならない。

4 市長は、環境基本計画を策定したときは、速やかに、これを公表しなければならない。

5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(施策の策定等と環境基本計画との整合)

第11条 市は、自らの施策を策定し、及び実施するに当たっては、環境基本計画との整合を図るように努めなければならない。

(年次報告書の作成等)

第12条 市長は、環境基本計画に基づき実施された環境施策及び環境活動並びに環境の状況について年次報告書を作成し、これを公表しなければならない。

第3章 参画と協働のための施策

(情報の収集及び提供)

第13条 市は、環境の状況並びに環境の保全及び創造に関する情報の収集に努めるとともに、個人、法人等の権利利益の保護に配慮しつつ、第15条に規定する市民等が行う自発的な環境活動並びに第16条に規定する環境教育及び環境学習に必要な情報を適切に提供するように努めるものとする。

(市民等の意見の反映)

第14条 市は、環境施策に市民等の意見を反映することができるように必要な措置を講ずるものとする。

(市民等の自発的な活動の促進)

第15条 市は、市民等が自発的に行う環境活動を促進するために必要な措置を講ずるものとする。

(環境教育及び環境学習の推進)

第16条 市は、市民等が環境の保全及び創造についての関心と理解を深めるとともに、市民等による自発的な環境活動を行う意欲が増進されるようにするため、環境教育及び環境学習が推進されるように必要な措置を講ずるものとする。

第4章 施策の推進

(水源のかん養機能及び水の浄化機能のための森林の保全)

第17条 市は、健全な水循環を回復し、及び維持するためには、森林の持つ水源の涵養機能及び水の浄化機能が重要であるとの認識のもと、水源の涵養機能及び水の浄化機能を高めるように森林の保全に関し必要な措置を講ずるものとする。

(開発事業等に係る環境への配慮の促進)

第18条 市は、土地の形状の変更、工作物の新設その他これらに類する事業を行う事業者が、その事業の実施に当たり、環境への影響について適正に配慮することを促進するため、必要な措置を講ずるものとする。

(歴史的文化遺産を活用したまち並みの形成等)

第19条 市は、潤いと安らぎのある環境を確保するため、歴史的文化遺産の発掘、保存及び活用を通じて個性あふれるまち並みを形成するとともに、自然環境と調和のとれた魅力ある風景の保全に努めるものとする。

(地球環境保全の推進)

第20条 市は、地域の社会経済活動による環境への負荷の積み重ねが、地球全体に影響を及ぼす問題の要因にもつながることを踏まえ、地球環境保全に関する施策を実施するに当たっては、国際機関、国又は他の地方公共団体と協力してその推進に努めるものとする。

(調査、監視及び測定体制の整備)

第21条 市は、環境の状況を把握し、適正に環境施策を推進するために、必要な調査、監視及び測定の体制の整備に努めるものとする。

(環境への負荷を低減させる措置等)

第22条 市は、環境への負荷を低減させるため、施設の整備その他の措置が市民等により講じられることが必要であると認めるときは、適正な助成その他の措置を講ずるように努めなければならない。

2 市は、環境への負荷の低減を図るため、特に必要であると認めるときは、市民等に適正な負担を求めることにより、自ら環境への負荷の低減に努めることを促す措置を講ずるものとする。

3 市は、環境への負荷の低減に関する施策の円滑な推進を図るため、必要な財源の確保に努めるものとする。

第5章 岡崎市環境審議会

(設置)

第23条 環境基本法(平成5年法律第91号)第44条及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第5条の7の規定に基づき、岡崎市環境審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(所掌事務)

第24条 審議会は、市長の諮問に応じて、次に掲げる事項を調査審議する。

(1) 環境の保全及び創造に関する基本的事項及び重要事項

(2) 環境基本計画に関する事項

(3) 廃棄物の減量その他その適正な処理に関する事項

(組織)

第25条 審議会は、20人以内の委員をもって組織する。

(委員)

第26条 委員は、次に掲げる者のうちから市長が任命する。

(1) 学識経験を有する者

(2) 各種団体の代表者

(3) 公募した市民

(4) 前3号に掲げる者のほか、市長が適当と認める者

2 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

(会長)

第27条 審議会に会長を置き、委員の互選により定める。

2 会長は、会務を総理する。

3 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理する。

(運営)

第28条 会長は、必要に応じて、諮問事項に関する専門的な調査又は検討を行わせるため、審議会に部会を設置することができる。

2 この条例に定めるもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、審議会が定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成18年1月1日から施行する。

(岡崎市廃棄物減量等推進審議会条例等の廃止)

2 次に掲げる条例は、廃止する。

(1) 岡崎市廃棄物減量等推進審議会条例(平成6年岡崎市条例第10号)

(2) 岡崎市環境審議会条例(平成6年岡崎市条例第25号)

(岡崎市廃棄物減量等推進審議会条例等の廃止に伴う経過措置)

3 この条例の施行の際現に前項の規定による廃止前の岡崎市廃棄物減量等推進審議会条例第4条第1項及び岡崎市環境審議会条例第4条第1項の規定により任命された委員である者は、第25条の規定にかかわらず、第26条第1項の規定により任命された委員とみなす。

4 前項の委員の任期は、第26条第2項本文の規定にかかわらず、平成18年11月30日までとする。

5 この条例の施行の際現に附則第2項の規定による廃止前の岡崎市環境審議会条例第5条第1項の規定により置かれた会長である者は、第27条第1項の規定により置かれた会長とみなす。

(岡崎市環境基本計画に係る経過措置)

6 この条例の施行の際現に策定されている岡崎市環境基本計画は、第10条第1項の規定により策定された環境基本計画とみなす。

附 則(平成24年3月28日条例第22号抄)

(施行期日)

第1条 この条例は、平成24年4月1日から施行する。ただし、この条例による改正後の岡崎市水と緑・歴史と文化のまちづくり条例(以下「新条例」という。)の次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

(1) 第2章(第3節、第7節及び第8節の規定を除く。)及び第3章並びに附則第4条、第5条、第9条、第12条(第25条の改正規定を除く。)、第13条及び第14条の規定 平成24年7月1日

(2) 附則第12条の規定(第25条の改正規定に限る。) 平成24年12月1日

岡崎市環境基本条例

平成17年12月21日 条例第139号

(平成24年12月1日施行)

体系情報
第10編 市民生活/第1章 環境保全
沿革情報
平成17年12月21日 条例第139号
平成24年3月28日 条例第22号